IBM Watson の翻訳・音声認識に続いて Discovery Service と対話するサービス・プログラムを
開発して社内の IBM i から Watson の Discovery Service の検証に成功しました。
Watson Discovery とは HTML、PDF、... などの文書を Watson に保存して
自然な日本語で保存しておいたコンテンツを検索する機能です。
弊社では簡単なサンプル・ドキュメント( HTML )の検索に始まって
DDS マニュアル( PDF )を Watson にアップロードして、これに対して日本語で
Watson に質問して回答を得ることに成功致しました。
続いて RPG プログラマーの手引き( PDF )や RPG 解説書( PDF )もアップロードして
日本語認識による回答が可能であることを確認致しました。
・英小文字を入力するには ?
・数字を右寄せするには ?
Watson Discovery はブラウザのような単純な検索機能ではありません。
質問の内容を自然な言語として理解し、それに見合った回答を引き出すことが
AI としての機能です。
今後、学習機能を使ってさらに適切な回答が引き出せるように
成長(深層学習)させることが可能です。
Discovery の応用例
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製品マニュアルの検索
製品のマニュアルを電子媒体として Watson にアップロードしておけば
お客様は自然な日本語で製品の機能や使用方法を質問することができます。
導入して間もないまだ製品に不慣れなお客様にとって安心となります。 -
FAQ
一般に人は文書を読んでその中から自分の希望する回答を探すのは
面倒であり苦手です。
文書を読むより自分が知りたいことを質問して回答を引き出すほうが
手っ取り早いと考えている人は多くいます。
従って FAQ であっても探すより自分で質問して回答を引き出したいのです。
このようなときに Watson の FAQ 活用は効果的となります。お客様からの過去の莫大な質問メールと回答を Watson に
アップロードしておけば次のお客様は Watson に対して質問して
的確な回答を 24 時間体制で受け取ることができます。
お客様は自分でした質問に他示威する回答が今すぐ得られるので満足します。 -
情報システム室の開発力の教育と向上
DDS や RPG/COBOL のマニュアルを Watson にアップロードしておけば
不明なことがあれば Watson に尋ねることができます。
社内だけの特別な注意点も文書化して登録しておけば質問するだけで
Watson が回答してくれます。
経験の浅い新入社員でも Watson の活用によって短時間のうちに
スキル・アップすることができます。
中堅やベテラン開発者の調べ物も貴重な時間を無駄にすることなく
効率化することができます。 -
自社のマニュアルや技術文書の活用
自社製品のマニュアルや社内ルール、技術文書や長期間蓄えた熟練社員の
ノウハウを余すことなく Watson に蓄積させることが可能です。
ベテラン世代の退職が伴っても大切な社内ノウハウを蓄えておけば
先輩諸氏の教えを新入社員でも学習することができます。
社内は活性化し競争力が高まるのに非常に重要な手段となります。
情報システム室だけでなく会社全体の競争力の強化になりますので
情報システム室から役員にぜひ提案すべきです。