AutoWeb がさらにパフォーマンスを向上
掲載日:2018/12/27
AutoWeb は高機能な 5250 エミュレータである一方でパフォーマンスに関してこれまで
お客様より問題やクレームをお受けしたことはありませんでしたが
さらなる品質向上のためのパフォーマンス・チューニングを行いました。
これは IBM が i5/OS の機能として提供している「パフォーマンス・エクスプローラ」
によって関連するすべての関数(プロシージャー)のパフォーマンスをモニターすることに
よってボトル・ネックとなっている関数を科学的に抽出して数値化して解析するものです。
PERFORMANCE EXPLORER 報告書 プロファイル情報 ヒット % ***************** 208 47.7 47.7 37813A914E009A80 SS 11 VTBASE5_D VTBASE5/IsWEBENV **** 51 11.7 59.4 0D6A29F521019F88 SS 0 VT5250_D VT5250/Data * 22 5.0 64.4 032B8EC71A013894 SS 21 CVT5250_D CVT5250/setItem * 18 4.1 68.6 032B8EC71A010AEC SS 16 CVT5250_D CVT5250/replace_ 11 2.5 71.1 032B8EC71A021920 SS 44 CVT5250_D CVT5250/setText 9 2.1 73.2 37813A914E011C78 SS 0 VTBASE5_D VTBASE5/to_UTF8sub 8 1.8 75.0 032B8EC71A00F7EC SS 1 CVT5250_D CVT5250/memstr 8 1.8 76.8 032B8EC71A0352D0 SS 146 CVT5250_D CVT5250/sendHTML 7 1.6 78.4 37813A914E011610 SS 3 VTBASE5_D VTBASE5/doIconvSISO 6 1.4 79.8 0D6A29F52102A95C SS 92 VT5250_D VT5250/receiveDisplay 6 1.4 81.2 032B8EC71A02D95C SS 0 CVT5250_D CVT5250/Data 5 1.1 82.3 37813A914E01D754 SS 0 VTBASE5_D VTBASE5/from_UTF8sub 4 0.9 83.3 032B8EC71A036398 SS 11 CVT5250_D CVT5250/Cvt5250 4 0.9 84.2 37813A914E011B1C SS 2 VTBASE5_D VTBASE5/doIconv 4 0.9 85.1 37813A914E009808 SS 0 VTBASE5_D BINDERGLUEMOD/_BN_EXT_CAL 4 0.9 86.0 37813A914E00EFFC SS 0 VTBASE5_D VTBASE5/getColorCode : : : :
【解説】
ヒット% はこの関数(プロシージャー)が実行時間に占めている割合を示したものです。
パフォーマンス・チューニング前のこの報告書では最上位に表記されている
「 VTBASE5 / IsWEBENV 」は VTBASE5_D という名前のサービス・プログラム( *SRVPGM )
の中の IsWEBENV という名前の関数の実行が全体の 47.7% であることを示しています。
つまり実行時間の半分近くがこの関数の実行によって費やされていることになります。
そこで弊社ではこの IsWEBENV という関数の実行命令などを見直すことによって
ロジックは同じままでパフォーマンスだけを向上させるように致しました。
今では IsWEBENV の実行に要する時間の割合は 1.1% まで低下させています。
このようにして他の関数もチューニングを繰り返すことによって全体のパフォーマンスを
大幅に向上させることに成功致しました。
特に i5/OS Ver7.1 以上では著しい効果が現れています。
繰返しとなりますがお客様よりパフォーマンスの問題についてのご報告が一度も
あったわけではありませんが弊社社内では製品に関して
Web はパフォーマンスが命。
との社内の不文律があります。
このパフォーマンス・エクスプローラによるパフォーマンス監視モニターは非常に
効果的でした。
SE の経験や感覚的なものに依存するのではなく具体的な数値として問題箇所を
「 見える化 」として科学的アプローチとして抽出したことには
製品の向上に絶大な効果をもたらしました。
お客様に快適にご使用いただく為に弊社は今後も適宜パフォーマンスの向上に
努めて参りたいと存じます。
なお今回のパフォーマンス監視モニター手法は多くのお客様にも広くご利用して
頂けるよう as400-net.com サイトでも追って公開を予定しておりますので
お待ちください。
( 弊社が取得した技術はすべて広く公開致します )