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IoT事始め – 2018年の約束 –

掲載日:2022/08/04

製造業の究極のDX化とはIoTです。
製造工程の進捗を中央で制御できるようになって
初めて製造業全体のコントロールが完成します。


それには工程の機械の情報を集めたり制御できる
IoT(=Internet Of Things)の導入が不可欠です。
今年の夏にはIoTの技術は展示会などのイベント・ラッシュで
東京・名古屋・大阪で数多くの会場で
IoTソリューションの発表・展示が開催されました。
2022年は本当にIoTが盛り上がる年のようです。

■ IoT(=Internet of Thins) とは

 IoTとは現場の工程の機械の状況の情報をインターネットに
接続する技術のことです。
工程の進捗をインターネット経由でWiHiで無線で報告したり
逆に中央から工程に命令を送って制御(=Control)する
仕組みのことを言います。
 
しかしそれらのIoTプロパイダーは現地の工作機械などからの
情報収集はできても肝心の企業のサーバーへの
情報を統合化する知識や技術に欠けています。
IoTプロパイダーのほとんどは企業がIBM iサーバーを
利用していることを知らないのです。
また知ったところでIBM iに統合化する技術が彼らには
ありません。
 
一方、IBM iのプロバイダーやソフトウェア会社は
これまたIoTは苦手で通信の技術や知識さえもありません。

これでは日本のIoT化、現場工程の「見える化」は
進むはずもありません。
 
㈱オフィスクアトロでは2018年東京セミナー
IoTの技術を提供する約束をしました。
LINE BOTの実現もIoTの技術に必要であったからです。

■ ESP8266 と ESP-WROOM-02

IoTの技術をもう少し具体的に説明しますと
IoTをここまで注目させたのは ESP8266という安価なCPUです。
ESP8266というCPUは安ければ500円~1000円程度で入手することができます。
これにいくつかの部品を追加するだけでインターネットにWiHi接続できる
コンピュータが出来上がります。
 いわば簡単な電子工作キットです。
 
 これをカプセル化した電子キットで ESP-WROOM-02やESP-WROOM-32という
これも安価な基盤が市販されています。
さらに温度センサーやムーブ・センサーのついた電子工作キットも
市販されています。

 簡単に言えば材料が切れたとか故障が発生したというパトライトが
 点いたことを管理者のスマホにいち早く送信することができるように
 なります。

入庫伝票を書いたり入力しなくてもIBM iにデータを収集することが
できます。
 センサーによるデータ収集ですから間違いもなくリアルタイムに
 スピーディな情報収集が可能です。

今までバー・コードを人手でスキャンしていたのをセンサーで
自動的にIBM iに情報収集することもできます。

このように現在のあなたの会社の工程の適切な位置にこれらの基盤を配置することが
できますし多くの主要工作機械メーカーではESP8266対応を行っているはずです。
 キーエンスや森精機でも対応しているはずです。

 となればこのESP8266と通信ができれば目指すIoTが完成するはずです。
 IoTによる情報収集と制御は情報収集をタイムリーで正確なものにするだけでなく
人手による情報収集の誤りだけでなく人的コストの削減にも繋がります。
 つまりは製造業の利益率向上を実現する大きな決め手になるのです。

 

■ MQTT(=Message Queueing Telemetry Transport)

しかしIBM iのユーザーでIoTによるDX化が進まない原因は
IoTのインターネット接続のための通信プロトコル(=通信手順)である
MQTTです。
MQTTという通信プロトコルは始めはIBMが社内用として開発したものですが
Ver3.1からは一般に公開され現在、OASYSというグループがVer5.0を
公開しています。
MQTTはHTTPプロトコルをより軽量化したものです。

MQTT用のライブラリーは各プラット・フォーム用にダウンロードで
公開されていますがIBM i用はありません。
IBM は WebSphere MQTTサーバーというハード・ウェアとソフトでも
WebSphere MQTTという製品を提供していますがかなり高価であるだけでなく
サポートできる技術者が日本にいるのかが疑問です。
というのもIBMのサイト資料では最新の情報はすべてリンク切れになっているからです。

■ ㈱オフィスクアトロのMQTT開発

 ㈱オフィスクアトロではHTTPサーバー:AlaskaやSpoolライターのOnTheWebでも
HTTPサーバーを開発してきました。
またSpoolライターではLPRプロトコルやIPP印刷のプロトコルも開発しています。
theWINDOWSライターではTELNET印刷やMicrosoftのSMBプロトコルも経験しています。
 LINE BOTでは韓国のLINEサーバーとも通信を成功させています。
通信の開発経験は豊富なのです。

 そこで㈱オフィスクアトロではMQTTの解析を開始しました。
OASYSのMQTTライブラリーに頼るとバグがあったときの対応や保証ができませんので
MQTTライブラリーを仕様に基づいて㈱オフィスクアトロで自作として
開発することになります。

目標はお客さまがRPG/COBOL/CLPでIoTと簡単に対話できるようにすることです。
通信だけではなくRPGハンドラーの技術が役に立つでしょう。
 2022年中にはIBM iを使っている日本企業がIoTができることを
目指しています。
 ㈱オフィスクアトロでは既に蓄積された豊富な技術がありますので
 実現性には問題ありません。
ただし現在MQTTの仕様の解析を進めていますがHTTPなどのプロトコルに比べて
 種類は多くはありませんが仕様は超難解です。
 そのせいか海外でもまだIBM iとIoTの融合した製品は聞きません。
 日本のIBM iユーザーが世界一の競争力をつけて頂くことが目標です。

■電子工作教室

 ㈱オフィスクアトロではIoTを身近かに学習して頂くために
IoT電子工作キットによる技術ショート・セミナーをWebで
開催する予定です。
 これは弊社の製品のご紹介とは別でIoTに触れて頂くためのセミナーです。

日頃にソフトウェアの開発に従事されている情報システム室の皆さまや
ソフト開発会社の皆さまもぜひご参加ください。
IBM特約店やIBM社員の方のご参加も歓迎致します。
IBM iの技術者の方がIoTとは何かを少しでも理解されれば
 これほど強いことはありません。
 
 ㈱オフィスクアトロのIoT開発状況や電子工作教室の技術ショート・セミナーの
ご案内はこのホーム・ページで公開致します。

今後の発表をぜひご注視ください。

― 新しい技術はいつもオフィスクアトロから ―