環境変数の設定

追加モジュールを導入している場合や、Javaの開発や実行を行うためには、IBM i の環境変数を設定する
必要があります。
環境変数の設定は WRKENVVAR コマンドによって行えますが、英小文字での入力の必要がありますので
CCSID を WRKENVVAR コマンドの使用前後で次のように変更する必要があります。

・ CHGJOB CCSID(5035) ・・・ ① CCSIDを5035に変更
・ WRKENVVAR LEVEL(*SYS) ・・・ ② 環境変数を設定
・ CHGJOB CCSID(5026) ・・・ ③ CCSIDを元に戻す
・ CHGJOB CCSID(65535) ・・・ ④ CCSIDを元に戻す

次は WRKENVVAR の実行中の様子です。

                             環境変数 (*SYS) の処理

 オプションを入力して,実行キーを押してください。
   1= 追加   2= 変更   4= 除去   5= 詳細の表示   6= 印刷

 OPT   名前                        値

      JAVA_HOME                   '/QIBM/ProdData/Java400/jdk117'
      QIBM_MULTI_THREADED         'Y'
      PATH                        '/usr/bin:/AS400-NET.USR/lib'
      TOMCAT_HOME                 '/jakarta-tomcat-3.2.3'
      CLASSPATH                   '.:/jakarta-tomcat-3.2.3/lib/servle' >





                                                                          終り
 パラメーターまたはコマンド
 ===>

 F3= 終了      F4=ポワ]ポn     F5= 最新表示   F9=テu]n゙ 複写   F11=CCSID 表示
 F12= 取消し   F16=メヌn 印刷   F17= 上部      F18= 下部   F22=ホァーモn゙ 全体表示    

WRKENVVAR コマンドを使って次の登録を行ってください。

環境変数
JAVA_HOME(JDKのパス名)
QIBM_MULTI_THREADEDY
CLASSPATH(Tomcatのサーブレット・パス):(プロジェクトのパス):(ToolBox for Javaのパス)
TOMCAT_HOME(Tomcatのパス名)

JAVA_HOME

(JDKのパス名)
JDKが導入されているIFS上のパス名を登録します。
JDKは通常 /QIBM/ProdData/Java400 の直下に「jdk○○○」として登録されていますので、
事前にWRKLNK コマンドを使って確認してください。
次は WRKLNK コマンドによってJDKを表示している例です。

                          オブジェクト・リンクの処理

 ディレクトリー . . :   /QIBM/ProdData/Java400

 オプションを入力して,実行キーを押してください。
   3= コピー   4= 除去   5= 次のレベル   7= 名前の変更   8= 属性の表示
   11= 現行ディレクトリーの変更 ...

 OPT   eボニ゙ゥhn、メ]h           jbポ      属性         テキスト
       com                    DIR
       ext                    DIR
       jdk116                 DIR
       jdk117                 DIR
       MRI2962                DIR
       MRI2984                DIR
       MRI2986                DIR
       MRI2987                DIR
       MRI2989                DIR
                                                                          終り
 パラメーターまたはコマンド
 ===>
 F3= 終了        F4=ポワ]ポn   F5= 最新表示   F9= コマンドの複写   F12= 取消し
 F17= 位置指定   F22= フィールド全体の表示   F23=eポニュ] 続き                    

JDKが複数見つかったときは最近のリリースとなるJDKを指定してください。
次は代表的な i5/OS とJDKの対応表です。

i5/OS JDKのパス名
V5R2M0〜 /QIBM/ProdData/Java400/jdk14

QIBM_MULTI_THREADED

必ず‘Y’を指定してください。
JavaをQSHELLコマンドでコンパイルするためにはマルチスレッド環境の指定が必要です。

CLASSPATH

CLASSパスはJavaに実行時のオブジェクト(class)がどこに存在しているのかを教えるためのものです。
Javaやサーブレット、Tomcatの実行に必要となります。

(Tomcatのサーブレット・パス)

サーブレットのコンパイルに servlet.jarファイルのありかを指定します。
servlet.jar ファイルはTomcatに収容されていますが、
その場所はTomcatのリリースによって異なります。

(プロジェクトのパス)

EnterpriseServerによる開発プロジェクトのパス名を指定します。
固定値で

/AS400-NET.USR/PROJECT/PROJECT1

と指定してください。

(ToolBox for Javaのパス)

「ToolBox for Java」略称JT400のパスを指定します。
JT400を使って IBM i の資源に直接アクセスしたり、JT400のJDBCを使用したい場合に必要です。
WRKLNK コマンドを使ってJT400のパスを探して指定してください。
通常JT400は /QIBM/ProdData/HTTP/Public の配下に導入されていますので、JDKのパス名は

/QIBM/ProdData/HTTP/Public/jt400/Lib/jt400.jar

と指定します。

【複数のパスの設定】

CLASSPATHの設定は、最初の1行目は『 .(ピリオド)』で始めて、
各項目(パス)は『 :(コロン)』で区切ってください。

[例]

.:/jakarta-tomcat-3.2.3/lib/servlet.jar:
/AS400-NET.USR/PROJECT/PROJECT1:/QIBM/(〜以下略)

TOMCAT_HOME

(プロジェクトのパス)

Tomcatが導入されている場所を指示します。
Tomcatの開始に必要となります。

i5/OS Tomcatのパス
V5R2M0〜 /jakarta-tomcat-4.1.12