お知らせ

IBM Power9 を自社導入しました

掲載日:2024/06/03

お伝え致しておりましたように IBM Power 9 Ver7.5 を
自社にオンプレミスで導入致しました。

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Ver7.5発表に併せてクラウド契約で1年間検証機として
Ver7.5を利用していましたが機密保護やパフォーマンス、
経済効果などから検討の結果やはり自社導入が
必要と考えて

IBM POWER SYSTEM S914 9009-41A

を社内に導入致しました。
これに併せて現在、社内保有の Power8 を
データ・センターへ移管する予定です。
これは障害対策として社内保有のSYSTEMと
社外のデータ・センター保管のPowerと
負荷分散してリスクヘッジを低減させるためです。

▼㈱オフィスクアトロ マシンルームに導入されたIBM Power 9
<-- 横に並んでいるのはV3R7M0 の現役です。   ※ Power9 は Power8に比べて前後に長く大きくなっているだけでなく   変わったデザイン変更がありファンの音もすさまじく大きく驚きます。 Power10はさらにファンの音は大きくなっているそうです。 DVDレコーダーは外付けで一般の市販のものと変わりがありません。   電気系統も4系統のサプライつまり100Vコンセントが4つ必要となっています。 HDDとメモリーを追加したせいもあるのですが すべてのAPPとOSを導入後もHDD使用率はわずか 6 % と少なく
パフォーマンスは最高になっています。
今後のWeb会議のデモはこのPower9によって行う予定ですので
楽しみにお待ちください。
またVer7.5の変更点や注意点も公開していきます。

■ オンプレミスのメリット
2023年に1年間のクラウド契約を体験してやはりオンプレミスを
選択したのは次のようなメリットがあったからです。

自社のみの方針で運営が可能

クラウド契約の場合はクラウド業者の経営方針に左右されて
しまう場合があり必ずしも安定しているとは限りません。
クラウド業者の意向に左右されてしまい
お客さまに対する責務を自社の方針だけでは
賄うことができません。
その点、オンプレミスでは自社だけの決定で
運営できますので安心して長期間の利用が可能になります。
お客さまの感想でも手元に自社のマシンがある安心感が
得られるとの感想が多かったようです。

・論理LPARが可能である - 2台分のOSが1台の料金で買える

このPower9は過去のPower(などと同様に次期OSが発表されれば
LPAR区画を設定してそこに追加で共存させる予定です。
現在、弊社では Ver7.1 + 7.2(=Power7) を LPARで、また
Ver7.3 + 7.4 (=Power8) を同じくLPARでひとつの筐体で賄っています。

このように2つのOSをひとつの筐体で賄うことができますので
弊社のように複数のOS保有が必要な会社にとっては
2台のPowerSystemを1台で賄えるという大変経済的な
メリットがあります。
SWMA(=IBMソフト保守契約)に加入しておけば新しいVerが出てもお客さまの場合でも
無料で新しいOSを利用することができるというメリットが
あります。
クラウドではよく1台分のPowerSystemの買取りと比較されますが
実際はLPARやOSリリースアップがあるのでOSの2期分を
1台のマシンでこなすことができるのです。
つまりオンプレであれば少なくとも2台分を購入したのと
同じことになります。
これがオンプレのようがコスパが良くなると判断した理由です。

・クラウド契約はまだコスト高

使用可能なCPW値に比べてクラウド契約はまたまだコスト高です。
設置環境の維持コストに比べても見合うコストではないと
判断しました。クラウド契約においてはCPW値の料金を慎重に
検討する必要があります。

・VPNの脆弱性に残る不安

2023年12月にはKDDIなるデータ通信業者による大規模な通信トラブルが発生して
VPNの通信が途絶えてしまうという大きな事故がありました。
オンプレのような構内通信では起こりえない事故です。
このようにVPNは特定業者の回線に依存していますので
社内回線では起こらない通信トラブルによって
業務が停止してしまうという危険があります。
またVPNでは5250エミュレータの切断も頻発してしまいます。
VPNで5250エミュレータの切断という障害の報告が
増えています。

・オンプレミスなら災害対策機として再利用できる

新規導入のPowerSystemに対してそれまでに運用していたPowerSystemを
災害対策機として社内や別の場所に残しておいて再利用するという使い方が
広まっています。
これもオンプレの賢い利用方法と言えます。
もちろんクラウドの場合も災害対策の契約も用意されている場合もあります。

・データ・ハウジングへ移行

それでは災害対策という点ではどうでしょう。
弊社のオフィスは免震構造であり地震対策には問題ありませんが
過去に台風による停電被害にあいましたので
電源設備対策を考慮するとデータ・ハウジングが
安全かと現在、準備を進めています。

データ・ハウジングであれば自家発電装置も備えていますので
停電にも安全です。(データ・ハウジングでは UPS は不要です)

万一の南海トラフなどの自然災害に対しても
お客さまに対するサポートと
ライセンス発行が保証できるようにとの
配慮も必須です。

日本は自然災害からは避けられない土壌環境でありますが
私どもはいついかなる場合でもお客さまに
ライセンスとソフトウェア製品を安定供給する責務があります。
天変地異を理由として逃れるわけにはまいりません。

自然災害の発生時点でも契約時のライセンス発行が
できるようにするための必要な投資であると考えております。
今回のIBM Power Systemの導入もその一環としてご理解頂ければと
存じます。

今後とも弊社製品を安心してご利用ください。