スプール・ファイルの保管/復元

スプール・ファイルの保管/復元機能について解説します。

i5/OS の印刷スプールの保管機能

通常ではライブラリーを保管しても OUTQ の中のスプール・ファイルは保管することができません。
しかし i5/OS V5R4M0 〜はライブラリーの保管時にも
スプール・ファイルの保管を指定することができるようになりました。

【例】 ライブラリー MYLIB の保管

SAVLIB LIB(MYLIB) DEV(TAP01) SPLFDTA(*ALL)

スプール・ファイル・データ(SPLFDTA)パラメータを *ALL に指定すると
ライブラリー MYLIB に含まれるOUTQ 内の
スプール・ファイルすべてもTAP01 に保管することができます。
しかし SPLFDTA パラメータの初期値は *NONE ですから
単に SAVLIB しただけではスプールは保管されません。

i5/OS の印刷スプールの保管は必ずライブラリーまたは OUTQ 単位での保管です。

SAVOBJ OBJ(MYOUTQ) LIB(MYLIB) DEV(TAP01) OBJTYPE(*OUTQ) SPLFDTA(*ALL)

のようにしてOUTQ単位で保管することはできますが
スプール・ファイルそのものを保管するコマンドはありません。

Spoolライターの保管/復元機能

Spoolライターには、印刷スプール・ファイル単位または OUTQ単位で保管することができます。
スプールを個別に保管することができるのは Spoolライターの SAVSPLF コマンドだけです。
また Spoolライターの保管/復元コマンドは i5/OSのリリースに依存せず
Spoolライターがサポートしている
OS : Ver6.1〜Ver7.4 (2021年7月現在)でご利用になれます

スプール・ファイルの保管(SAVSPLF) コマンド

スプールを個別に保管するには SAVSPLFコマンドで保管します。
2世代前のOSに戻って保管することができます。

スプール・ファイルの復元(RSTSPLF) コマンド

スプールを個別に復元するには RSTSPLFコマンドで保管します。
スプールの復元前には、そのスプールを作成した
ユーザー・プロフィールが復元先i5/OS に存在していなければなりません。
復元されるスプールは必ずしも元のスプールと同じ、
ユーザー、ジョブ、ジョブbナはありません。
QPRTJOBの場合は、ジョブbヘ新たに自動生成されます。

出力待ち行列の保管処理 (WRKSAVOUTQ)

出力待ち行列(OUTQ)を指定して、その中からスプールを選んで保管することができます。


                       出力待ち行列の保管処理  (WRKSAVOUTQ)                  
                                                                             
  選択項目を入力して,実行キーを押してください。                             
                                                                             
  出力待ち行列  . . . . . . . . .   QPRINTH        名前                      
    ライブラリー  . . . . . . . .     *LIBL        名前 , *LIBL, *CURLIB
    

上記のようにOUTQ : QPRINTH を指定して実行すると次のようにOUTQ全体が表示されます。


 WRKSAVOUTQ                 出力待ち行列の保管処理                              
                                                                                
 待ち行列 :   QPRINTH        ライブラリー :   QGPL           状況 :   RLS       
                                                                                
 選択項目を入力して実行キーを押してください。                                   
   1= 保管   5= 表示   8= 属性                                                  
                                                                                
 OPT   ファイル    ユーザー   ユーザー・データ  STS   ページ  コピー   用紙 タイプ  PTY    
      PAX660A     CNL023      [ーセy        RDY      36     1  *STD          5    
      POX221A     CNL023                  RDY       3     1  *STD          5    
      QPRINT      QTR         PGM106      RDY       4     1  *STD          5    
      QPRT132     QTR         132 試験    RDY       1     1  *STD          5    
      QPRT198     QTR         198 試験    RDY       1     1  *STD          5    
      Q\PRINT     QTR          禁則文字   RDY       4     1  *STD          5    
      COLPRT      QTR          カラ印刷   RDY       1     1  *STD          5    
      QPRINT      N1208       SAMO        RDY      79     1  *STD          5    
      QSYSPRT     YAMA01      Q1P020      RDY       1     1  *STD          5    
      QPQUPRFIL   YAMA01                  RDY       1     1  *STD          5    
                                                                       続く ... 
 コマンド入力                                                                   
 ===>                                                                           
 F3= 終了      F4=プロンプト    F5= 再表示    F9=コマンド の複写   F11=ビュー2          
 F12= 取消し   F17= 最上部   F18= 最下部   F21= 記述         F22= 印刷装置      
 (C) COPYRIGHT OFFICE QUATTRO CO,.LTD 2003.                                     
 
【解説】

ここで「1=保管」を指定すると、そのスプールを保管することができます。
ただし保管ファイル(*SAVF)に保管する場合は、
その保管ファイルはあらかじめ存在していなければなりません。


                      スプール・ファイルの保管  (SAVSPLF)                      
                                                                               
 選択項目を入力して,実行キーを押してください。                                
                                                                               
 スプール・ファイル  . . . . . . > PAX660A        名前 , *ALL                  
 ジョブ名  . . . . . . . . . . . > QPADEV001G     名前 , *                     
   ユーザー  . . . . . . . . . . >   CNL023       名前                         
   番号  . . . . . . . . . . . . >   446353      000000-999999                 
 スプール番号  . . . . . . . . . > 18            1-9999, *LAST, *ONLY          
 出力待ち行列  . . . . . . . . . > QPRINTH        名前                         
   ライブラリー  . . . . . . . . >   QGPL         名前 , *LIBL, *CURLIB        
 装置  . . . . . . . . . . . . .                  名前 , *SAVF                 
 目的リリース  . . . . . . . . .   *CURRENT      *CURRENT, *PRV, V3R2M0...     
CCSID 指定   . . . . . . . . . .   *SPLF         5026, 5035, 1399, 37, 934...  
 保管後のスプールの消去  . . . .   *NO           *NO, *YES                     
                                                                               

出力待ち行列の復元処理 (WRKRSTOUTQ)

出力待ち行列の復元処理(WRKRSTOUTQ) では
保管ファイル(*SAVF)を指定のOUTQ に復元することができます。


                        出力待ち行列の復元処理  (WRKRSTOUTQ)                
                                                                           
  選択項目を入力して,実行キーを押してください。                           
                                                                           
  出力待ち行列  . . . . . . . . . > QPRINTS        名前                    
    ライブラリー  . . . . . . . . >   QGPL         名前 , *LIBL, *CURLIB   
  保管ファイル  . . . . . . . . . > QSYSPRT        名前                    
    ライブラリー  . . . . . . . . >   QTEMP        名前 , *LIBL, *CURLIB