ここではSpoolライターを初めてご使用になるユーザー様への効率の良いご利用方法を
簡単にガイド致します。
PDF 化したい。
ブラウザからPDF 化を実行する。
ブラウザから On the Web で Spoolライターのサーバーに接続して、
印刷スプールを選択したツール・バーのPDF ボタンを押すだけで、
自分のWindows PC にその場でPDF 化したスプールを保存することができます。
また、[ツール] - [オプション] によって用紙サイズや用紙方向等の細かな設定も行なうことが
できます。
IBM i 上で PDF 化する。
Spoolライターのユーザーで最も利用頻度が高いのが、これから紹介する CVTSPLF
コマンドで
あるかも知れません。
IBM i 上では Spoolライターに CVTSPLF
(スプール・ファイル変換) というコマンドが
用意されており、手動で CVTSPLF
コマンドを使って印刷スプールを PDF に変換することが
できます。
もちろんユーザーの CLP に CVTSPLF
コマンドを組み込めば自動的に PDF 化することができます。
またある OUTQ に投入された印刷スプールは、すべて CVTSPLF
コマンドによって自動的に
PDF 化することもできます。
CVTSPLF コマンドは
変換された PDF を IFS 上のストリーム・ファイルに保管するだけでなく
別のPCサーバーへ Ftpを使って自動転送したり SMTP クライアントとして添付ファイルとして
メール転送することもできます。
このように CVTSPLF
コマンドは定型業務の組込みのPDF化の機能として幅広く使われています。
機密保護の設定をしたい。
最初にSpoolライター On the Web を実行して OUTQ および印刷スプール全体を
見渡すと、すべての印刷スプールが見えてしまうように思えるかも知れません。
しかし WRKSPLAUT
(印刷待ち行列権限の処理) という Spoolライター提供のコマンドを利用すれば
ユーザー別に参照することができる OUTQ を制限することができます。
システム機密保護管理者があらかじめ表示させたくないOUTQ に X をつけておけば
そのユーザーには 制限したOUTQ は表示されません。
Excel に加工したい。
On the Web では Excel への印刷スプールの出力が Excel の「Webクエリ」機能を使って
Excel に出力できるように操作性が大幅に向上していますので、
Excel に出力して加工したいのであれば On the Web を使うことをお奨めします。
※ Excel変換はIE限定機能になります
プリンターに直接、印刷出力したい。
IBM i 直結プリンターではなく次のいずれかの方法によって Windows プリンターに出力することが
できます。
On the Web から
スプールを選択して印刷を実行する。
SpoolライターOn the Web であっても印刷機能が用意されていて
スプールを選択後、印刷を指示すれば、その Windows PC に導入されている
プリンター・ドライバーを使ってネットワーク上の Windows プリンターや複合機に
印刷出力することができます。
ライター機能を使えば定期的に自動的にプリンターへ送ることもできます。
LPR 機能を使って IBM i から印刷する。
LPD 機能を持っていて IPアドレスが割り振られているネットワーク上のプリンターであれば
Spoolライターの LPR によって印刷スプールをそのプリンターに直接、送信して印刷させることが
できます。
ただし LPD 仕様はプリンターによって異なりますので調整はユーザー様の責任の範囲内で
行なっていただく必要があります。
外字を管理したい。
PDF の場合
PDF で外字を正しく表示するには、PDF 化の前に予め PDF 外字テーブルへの登録(CRTPDFTBL
)を
実行して PDF 外字テープルを作成しておく必要があります。
PDF外字テーブルの作成は IBM i の「外字登録メニュー」や On the Web の外字参照の登録から
行なうことができます。
外字は PDF にドット・イメージで直接、埋め込まれるため外字が登録されていない PC でも
外字を正しく表示/印刷することができます。
一般の場合
テキストや Excel/Word に 外字を含むスプールを正しく表示させるためには
IBM i に登録されている外字(ユーザー作成の漢字/記号)を Windows PC にダウンロードして
外字エディタを使って Windows の外字として登録しておく必要があります。
On the Web の「外字参照の登録」を使えば外字を簡単にダウンロードすることができるだけでなく
逆に Windows の外字を IBM i にアップロードして登録することができます。
外字の登録はIBM i のSTRCGU
(文字作成ユーティリティー) よりも Windows の外字エディタを
使うほうが直感的で簡単です。On the Web の外字アップロード機能を使えば外字をより簡単に
登録/編集することができるようになります。
バーコードを印刷したい。
CODE39 によるバーコード印刷も対応済みで利用することができます。
メール送信したい。
CVTSPLF
による印刷スプールの変換は変換と同時に添付ファイルとしてメール送信も
できるようになりました。
また、SNDMAIL
コマンドを利用すれば自由にメール送信を適用業務の中に組み込むみことができます。
専用用紙をなくしたい。
プレ・プリントの印刷用紙に印刷するということは
- 専用用紙の印刷コストは高価です。
- 印刷には5577系の高価なプリンタを必要とし、保守費用も高額です。
- 複写用紙だからといってあきらめる必要はありません。
OVERLAY印刷を使えば、複写式の印刷であっても
専用用紙を用紙イメージの画像に変えて、
1回の実行で3部複写の印刷を行うこともできます。
印刷を編集したい。
微妙な専用用紙イメージに細かな印刷位置を調整するのは大変ですが
「印刷の編集」機能を使えば、マウスひとつだけで微妙な印刷位置を
1/1000ミリ単位で調整することができます。
画像や写真の印刷も印刷の編集なら、FTPを使わずに
マウスだけで印刷を指示することができます。
障害の原因を調べたい。
試供版で初めてご使用になるときに「接続できない」という原因の多くは IBM i 側で
SPOOL-WRITER サーバー・デーモンを起動していない、という単純なものによるものです。
また多くの人がこのような障害となる原因はひとつであると考えがちですが
障害を生み出す原因となる要素は数多くあり、特定することはできません。
同時にエラー・メッセージだけでは、何をどのようにした結果として、そのエラーが
出たのかお教えいただかないことには、弊社でも何も特定することはできません。
文字化けや表示位置に万一、障害があれば保守契約サービスの一貫として
実際のスプールを弊社にお送り頂ければ(機密厳守)対応させて頂きます。